本日の朝礼

20

2025.11

AIは翻訳されたページを優遇する?―多言語対応の重要性

はじめに

今回の朝礼では、「AIは翻訳されたコンテンツを優遇するのか」というテーマを扱った海外記事を取り上げました。130万件以上の引用データを分析した調査結果を社内で共有し、グローバル展開を考える企業にとって示唆に富む内容だったため、その考察をまとめます。

調査の核心は「LLMがある言語のコンテンツを引用する際、別の言語の検索でも同じサイトを引用するのか」という問いです。結果として、翻訳済みのウェブサイトはGoogle AI Overviewsでの可視性が大幅に向上し、ChatGPTでも同様の傾向が確認されました。

記事の調査結果:翻訳済みサイトの可視性は最大431%向上

調査方法

調査では、英語ページが存在しない153のサイトと、英語版を持つ比較対象の83のサイトで挙動を比較しています。

Google AI Overviewsでの結果

具体的な数値として、スペイン語サイト(英語版なし)に対して以下の結果が出ました。

  • スペイン語で検索:17,000件

  • 英語で検索:2,810件

  • 431%の差

メキシコの未翻訳サイトでも213%の差が確認され、翻訳がないことで別言語からの検索では表示されにくくなっていることが明らかになりました。

朝礼では「英語で検索してスペイン語のサイトが約2,000件もヒットするのは意外」という意見もありましたが、ラテン語系の言語で似た単語があることが影響している可能性があり、日本語と英語で比較するとより差が大きくなるかもしれません。

翻訳済みサイトの場合

一方、スペイン語と英語のページを両方持つサイトでは、言語間の可視性の差はわずか22%でした。どちらの言語で検索してもしっかり表示される結果となっています。

ChatGPTでも同様の傾向

この傾向はChatGPTでも確認されており、AI検索全般において多言語対応が可視性に大きく影響することが示されました。

社内での考察:実案件での検証例

朝礼では、実案件でもこの調査結果と同じような状況になっているという話が挙がりました。実際に、国際クリニックの事例を比較した結果、調査内容と一致する状況が確認できました。

不適切なケース:1ページ内に複数言語が混在

あるクリニックでは、1ページ内に日本語と英語が混在している状態でした。HTML上ではlang="ja"と宣言されており、Googleは「日本語ページの中の1コンテンツとして英語が入っている」と認識していると考えられます。

この場合、英語コンテンツが独立したページとして扱われず、英語検索からの流入が少ない状態になっていました。

適切なケース:言語ごとに独立したページを作成

別のサイトでは、言語ごとに独立したページを作成し、日本語ページではlang="ja英語ページはlang="en"と宣言されていました。この場合、英語キーワードからの流入がしっかり確保できており、多言語対応の効果が明確に表れていました。

ローカル翻訳ツールでは不十分

朝礼では「翻訳ツールでローカル上で翻訳したものではなく、各言語のページがしっかり書かれているものが必要」という確認がなされました。ページとして生成されていない場合、SEO的にもAEO的にも効果が薄いという認識です。

実際、クライアントから「翻訳ツールを導入すればいいのでは」という質問をいただくこともありますが、ページが実際に生成されていることが重要だと改めて確認できました。

bonの考え

今回の調査結果と実案件の状況が一致したことで、多言語対応の重要性を改めて認識しました。

翻訳対応で重要なのは、単に翻訳文を用意することではなく、「HTML上での言語宣言」と「その言語のページが実際に存在すること」の2点です。ローカルで翻訳するだけのツールでは不十分で、各言語のページとして構成する必要があります。

グローバル展開を考える企業にとって、多言語対応は必須と言って良いでしょう。特に、日本語と英語のように言語体系が大きく異なる場合、調査で見られたスペイン語と英語以上に差が大きくなる可能性があります。

AEO文脈でも、多言語対応はAI検索での可視性を大きく左右する要素です。Google AI OverviewsやChatGPTでの引用を狙う場合、対応言語の市場を考慮したサイト設計が求められます。


引用元:
https://www.weglot.com/blog/multilingual-seo-ai-visibility

記事を書いた人

大川 愛美

ディレクター / デザイナー

2024年にデザイナーとして入社し、現在はWebディレクターとしてプロジェクト全体の進行管理や解析を担当。漫画、ドラム、焼き鳥が好きです。大阪の美味しい焼き鳥屋さんの情報求ム!

記事をシェア